2026年10月10日(土)、11日(日)、富士スピードウェイにてKYOJO CUP Round.4が開催された。全5大会で争われる今シーズンのKYOJO CUPもいよいよ終盤戦。前回のRound.3ではディフェンディングチャンピオンの#86 下野璃央選手(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が雨のFinalを制し、今シーズン初優勝を飾った。一方、#39 富下李央菜選手(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)がランキング首位へ浮上。#36 斎藤愛未選手(SCS TOM'S KYOJO KC-MG01)がわずか2ポイント差で続き、タイトル争いも緊迫してきた。
今回のRound.4は、全日本スーパーフォーミュラ選手権のサポートレースとして開催。前回の雨とは一転、両日とも晴天、ドライコンディションでの戦いとなった。

■公式予選 / Sprint「翁長実希がPPから逃げ切り、今季初勝利!!」
10日土曜日の公式予選は、晴天ながら路面温度が低く、好タイムが期待できるコンディション。20分間のセッションでは各車最終盤でのタイムアップを狙うも赤旗をもってセッション終了。結果、#7 翁長実希選手(nat KDDP KC-MG01)が1分44秒155を記録してポールポジションを獲得した。#8 佐々木藍咲選手(nat KDDP KC-MG01)がわずか0.031秒差の2番手に入り、KCMG勢がフロントローを独占。3番手#38 佐藤こころ選手(OPTIMUS CERUMO・INGING KC-MG01)、4番手#10 ジョアンヌ・チコンテ選手(FLEET KDDP KC-MG01)、5番手#36 斎藤選手と続いた。
迎えた午後の10周のSprint。ホームストレートでは向かい風が吹く中、今大会は金曜日のスタート練習で一部車両にギヤが入らないトラブルが確認されたことから、Sprint、Finalともにローリングスタートで行われた。
スタートで#7 翁長選手が首位を守る一方、#38 佐藤選手が1コーナーで#8 佐々木選手をかわし2番手へ。8番手スタートの#18 三浦愛選手(Team ReFa KC-MG01)も、1周目から5番手まで順位を上げた。
2周目には#10 チコンテ選手が100Rでアウト側から#8 佐々木選手を攻略。続いてダンロップコーナーからの攻防で#18 三浦選手、#36 斎藤選手も先行し、#8 佐々木選手は後退した。9周目の1コーナーでは#3 松井沙麗選手(KeePer KONDO RACING KC-MG01)が佐々木選手を抜いて7番手へ浮上。最終10周目には#86 下野選手が佐々木選手に迫り、最終コーナーから並んだままチェッカーへ。佐々木選手がわずか0.008秒差で8位を守った。
先頭を行く#7 翁長選手は、序盤に築いたリードを守り、#38 佐藤選手に2.004秒差をつけて優勝。2位#38 佐藤選手、3位#10 チコンテ選手となった。#18 三浦選手は#36 斎藤選手の攻撃を抑えて4位に入り、最終ラップにはファステストラップも記録。ランキング首位の#39 富下選手は6位で、斎藤選手とのポイント差は1ポイントに縮まった。
■Final「佐藤こころが再スタートで首位を奪取。激戦を制し悲願の初優勝!!」
翌11日のFinalは、雲ひとつない青空の下で15周のレースが行われた。前日より風が弱く、スタート前の路面温度は33度。土曜日よりも路面温度が上がり、周回数も5周増える中、タイヤマネジメントも勝負のポイントとなった。
前日のSprint結果をもとに、ポールポジションは#7 翁長選手。2番手#38 佐藤選手、3番手#10 チコンテ選手、4番手#18 三浦選手、5番手#36 斎藤選手、6番手#39 富下選手と続く。ランキング上位の斎藤選手と富下選手が、3列目から互いを意識しながら上位進出を狙う展開となった。
ホールショットを奪ったのは#7 翁長選手。#38 佐藤選手も2番手をキープ。後方では#3 松井選手が積極的に前を狙う一方、#86 下野選手も#8 佐々木選手をかわして順位を上げた。
1周目から激しく争ったのは#18 三浦選手と#36 斎藤選手。ダンロップコーナーで斎藤選手がイン側へ飛び込み、両者が接触しながらもバトルを続ける。斎藤選手が4番手に上がったが、2周目の1コーナーでは三浦選手が抜き返し、さらに松井選手も加わって接近戦となった。
しかし、2周目のアドバンコーナーで#3 松井選手と#18 三浦選手が接触し、両者リタイアとなりセーフティーカーが導入された。
この混乱の中、イン側から抜けた#32 金本きれい選手(ミハラ自動車エムクラフトKC-MG01)が11番手スタートから一気に4番手へ浮上。#39 富下選手が5番手、#86 下野選手が6番手、#36 斎藤選手が7番手となり、序盤から積極的に攻めていた金本選手が、上位争いに加わる大きなチャンスをつかんだ。
レースは6周目から再開。 首位の#7 翁長選手にぴったりつけた#38 佐藤選手が、ホームストレートでアウト側へ車を振り、1コーナーからサイド・バイ・サイドへ持ち込む。そのままコカ・コーラコーナーでもアウト側から勝負を続け、翁長選手をかわしてトップに立った。
翁長選手もすぐに反撃に出るが、佐藤選手が首位を守る。さらに#10 チコンテ選手も加わり、トップ3が連なる接近戦へ。7周目には、チコンテ選手が100Rからアドバンコーナーにかけて翁長選手を攻略し、2番手へ浮上した。ポールからスタートした翁長選手は3番手となり、ここから巻き返しを図る。
その後方でも、#39 富下選手、#86 下野選手、#36 斎藤選手が激しい5番手争いを展開。1コーナーへ向かって3台が横に広がる場面もあり、互いに一歩も譲らない。8周目には下野選手が富下選手と並んで1コーナーを立ち上がり、コカ・コーラコーナーまでの攻防で前へ出て5番手へ。ランキング首位の富下選手と、1ポイント差で追う斎藤選手が直接争う形となった。
しかし9周目の1コーナーで、#36 斎藤選手が前を走る#39 富下選手との接触を避けようとする中で、富下選手のリヤタイヤ付近に接触。フロントウイングにダメージを負い、順位を落とした。斎藤選手は同周を終えるところでピットへ戻り、そのままリタイア。タイトルを争う一戦で、悔しい無得点となった。
10周目には#86 下野選手が#32 金本選手との攻防を制して4番手へ浮上。上位は#38 佐藤、#10 チコンテ、#7 翁長、#86 下野の順となり、5番手の金本選手には#39 富下選手が迫る展開となった。
先頭集団は、#38 佐藤選手が着実に周回を重ねる一方、2番手争いは#10 チコンテ選手と#7 翁長選手の激しい攻防が続く。翁長選手は11周目に1分46秒103のファステストラップを記録し、何度もホームストレートでスリップストリームを使って接近。しかし、チコンテ選手が1コーナーのブレーキングと立ち上がりでポジションを守り、翁長選手に決定的な隙を与えない。
終盤には5番手争いも白熱した。#39 富下選手が#32 金本選手へ攻撃を仕掛けるが、金本選手は簡単には譲らない。14周目には1コーナーから並んだままコカ・コーラコーナーへ向かい、富下選手がイン側、金本選手がアウト側で勝負。金本選手がアウト側を踏ん張り、5番手を守った。
最終15周目にも富下選手が再び1コーナーで並びかける。しかし金本選手は、またしてもコカ・コーラコーナーをアウト側から回り込み、前を譲らない。その後のダンロップコーナーでも攻撃をしのぎ、ランキング首位の富下選手を抑え切った。
トップ3の争いも最後まで決着しない。最終ラップのダンロップコーナーでは#7 翁長選手が#10 チコンテ選手のイン側を狙い、前を走る#38 佐藤選手との距離も縮まった。しかし佐藤選手は落ち着いて最終セクターを走り切り、トップでホームストレートへ戻ってきた。
佐藤選手がチコンテ選手に0.614秒差をつけ、悲願のKYOJO CUP初優勝。 2位#10 チコンテ選手、3位#7 翁長選手、4位#86 下野選手と続いた。5位には#32 金本選手が入り、#39 富下選手との差はわずか0.214秒。#17 白石いつも選手(Team ReFa Aira KC-MG01)も上位のバトルに食らいつき、7位でポイントを獲得した。

Round.4 Final 優勝 #38 佐藤こころ選手 レース後コメント
今年は苦しい思いを重ねてきただけに、初優勝の喜びに加え、チームや家族へ恩返しできて本当に嬉しいです。今回の勝利でチャンピオンの可能性も残っているので最終大会も気を引き締め、この流れでシリーズタイトルを目指して頑張ります。
■RACING-DRIVER.JP掲載選手の活躍
リタイア #3 松井沙麗選手
予選6番手、Sprint7位と上位で戦った今大会。Finalも積極的に前を狙ったが、2周目の接触でリタイアとなった松井選手。速さを結果につなげるべく、最終大会での巻き返しに期待したい。
松井沙麗選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

11位 #33 岩岡万梨恵選手
Sprint14位からFinalでは11位まで順位を上げるもポイント獲得にはあと一歩。最終大会ではトップ10入りを狙う。
岩岡万梨恵選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

10位 #8 佐々木藍咲選手
予選ではPPにわずか0.031秒差の2番手を獲得。Finalは接触もあって順位を落としたが、終盤に追い上げて10位でポイントを持ち帰った佐々木選手。
佐々木藍咲選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

7位 #17 白石いつも選手
Sprint10位からFinalでは7位へ。前方で続く上位勢のバトルに食らいつき、金本選手、富下選手のすぐ後ろでチェッカーを受けた。着実にポイントを獲得し、上位争いへの手応えをつかむ一戦となった。
白石いつも選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

6位 #39 富下李央菜選手
Finalでは下野選手、斎藤選手との接近戦を経て、終盤は金本選手に何度も挑戦。あと一歩届かず6位となったが、ポイントを積み重ねてランキング首位で最終大会へ臨む。
富下李央菜選手 RACING-DRIVER.JPオフィシャルページ

5位 #32 金本きれい選手
11番手スタートから序盤の混乱を抜け、大幅にポジションを上げた金本選手。終盤はランキング首位の富下選手に繰り返し仕掛けられながら、一歩も譲らず自己最上位となる5位フィニッシュ。攻めの強さと守りの強さを見せ、存在感をアピールした。
金本きれい選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

4位 #86 下野璃央選手
予選後のグリッド降格によりSprintは13番手から追い上げ、9位。Finalでは9番手スタートから4位まで挽回した。表彰台には届かなかったが、今回も接近戦での強さを見せた。
下野璃央選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

優勝 #38 佐藤こころ選手
Sprint2位に続き、FinalではSC開けの再スタート直後に翁長選手を攻略し、初優勝をつかみ取った佐藤こころ選手。チームや家族への感謝とともに、第2戦Final後で流した悔し涙を晴らす大きな1勝となった。
佐藤こころ選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ

Round.4の結果を反映した暫定ポイントは、首位#39 富下選手が75ポイント。#10 チコンテ選手が70ポイントで2番手に浮上し、#36 斎藤選手が69ポイント、#38 佐藤選手が64ポイント、#7 翁長選手が59ポイント、#86 下野選手が49ポイントと続く。首位から4番手までが11ポイント差となり、チャンピオン争いは最終大会まで目が離せない。
次戦、最終大会となるKYOJO CUP Round.5は、10月31日(土)、11月1日(日)に富士スピードウェイで開催される。今大会で初優勝を飾った佐藤選手、Sprintを制した翁長選手、そしてランキング首位を守った富下選手。シーズン最後の2レースで、誰が頂点をつかむのか。各選手の戦いに注目したい。
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KYOJO CUPオフィシャルサイト
https://kyojocup.jp/
KYOJO CUP公式リザルト一覧
https://kyojocup.jp/result/
Round.4 動画
公式予選
https://www.youtube.com/watch?v=fLs-QhfwSfI
Sprint 動画
https://www.youtube.com/watch?v=HgYqG9B19WQ
Final 動画
https://www.youtube.com/watch?v=eFiTubHXBpM

