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RACING-DRIVER.JP編集部
2026.05.12

2026 インタープロトシリーズ プロフェッショナルクラス Rd.1/Rd.2 佐々木大樹が僅差のトップ争いを制し開幕2連勝を飾る

2026年5月9日、10日、富士スピードウェイにてインタープロトシリーズ(Inter Proto Series)第1戦・第2戦が開催された。インタープロトシリーズは、「レースを、人が主役になる“スポーツ”に」をテーマに2013年からスタートしたワンメイクシリーズ。すべてのマシンは同一性能。違いを生み出すのは、ドライバーの技術、判断力、勝負どころでの勇気、そしてプレッシャーの中でミスなく走り切る精神力だ。使用されるマシンは、シリーズ専用に開発されたレーシングカー「kuruma」。V6 3,950ccエンジンを搭載し、電子制御やドライバーを補助する装置を最小限に抑えることで、ドライバーの実力がより色濃く結果に反映される。富士のメインストレートに響く自然吸気エンジンの轟音、スリップストリームを使った接近戦、ブレーキング勝負。インタープロトシリーズならではの“人と人の勝負”が、今大会も随所で繰り広げられた。

■公式予選 開幕からコンマ差の攻防。クインタレッリがPP、佐々木大樹が2番手につける

土曜日に行われた公式予選は、晴れ/ドライコンディションの中で行われた。トップタイムを記録したのは、ララパルーザのロニー・クインタレッリ選手。ベストタイムは1分44秒831。2番手にはPastel Motorsportの佐々木大樹選手が1分45秒183で続き、3番手にはNAVULの山下健太選手が1分45秒233をマークした。上位はコンマ数秒差にひしめく接戦となり、同一性能のマシンで争われるInter Protoらしく、わずかなミスがグリッドを大きく左右する緊張感の高い予選となった。

■第1戦 決勝レース 佐々木大樹が0.859秒差の接戦を逃げ切り開幕戦を制す。

日曜日に行われた第1戦 決勝レース。快晴の中行われた9周のレースは、スタート前から大きな動きがあった。予選でトップタイムを記録していたロニー・クインタレッリ選手は、車両をシェアするジェントルマンクラスでのレース中の接触によるマシンの修復が間に合わず、決勝レースの出走を断念。予選2番手の佐々木大樹選手が隊列を率い、ローリングスタートにてレーススタート。序盤から佐々木選手が主導権を握る展開となる。しかし、その後方にはINGING MOTORSPORTの卜部和久選手、NAVULの山下健太選手、K-tunes Racingの阪口晴南選手、NETZ NOVEL MIEの小林利徠斗選手らが続き、トップグループは決して大きく離れることなく周回を重ねていく。同一性能のマシンで争われるため、一度前に出ても安心できる時間はない。少しでも立ち上がりで遅れれば、富士の長いストレートで背後のマシンにスリップへ入られる。1コーナーではインを守るのか、クロスラインを狙うのか、毎周のように神経を削る駆け引きが続いた。トップを走る佐々木選手は、後続のプレッシャーを受けながらもペースを乱さず、周回ごとにマシンを的確にコントロールし、後続のチャンスを封じていく。一方、2番手の卜部選手も最後まで佐々木選手を追い続ける。ファイナルラップまで勝負の可能性を残す緊迫した展開となり、トップ2台の差は最終的にわずか0.859秒。佐々木選手がトップチェッカーを受け、第1戦を制した。2位には卜部選手、3位には山下選手が入り、表彰台を獲得した。4位には阪口晴南選手、5位にはファステストラップを記録した小林利徠斗選手が続いた。

■第2戦 決勝レース トップ4台が0.5秒以内の大接戦。佐々木大樹が激戦を制し開幕2連勝

第1戦から僅かなインターバルを挟み行われた第2戦 決勝レース。第1戦を制した佐々木大樹選手が、再びトップ争いの中心となる。しかし第2戦は、第1戦以上に上位が詰まったハイレベルな接戦となった。序盤から佐々木選手が前に立つ一方で、背後には小林利徠斗選手、卜部和久選手、山下健太選手が接近。トップ4台がわずかな差で連なる展開となり、どのポジションも一瞬の隙が命取りとなる緊張感に包まれた。富士スピードウェイのメインストレートでは、前走車のスリップストリームに入った後続車が一気に距離を詰める。1コーナー進入ではブレーキングをどこまで遅らせられるか、立ち上がりでどれだけトラクションをかけられるかが勝負を分ける。自然吸気エンジンの轟音がスタンドに響く中、各車が限界まで攻め込む姿は、まさにインタープロトシリーズの醍醐味そのものだった。トップの佐々木選手に対し、2番手の小林選手は終盤にかけても諦めずに追撃。さらに3番手の卜部選手、4番手の山下選手も射程圏内に入り続け、トップ争いは最終ラップフィニッシュラインまで全くわからない大混戦に。迎えた最終ラップ。1コーナーで卜部選手が佐々木選手をオーバーテイクするも横一線の展開に。両者のバトルが激化する間に3位の小林選手も一気に差を詰める。更にトップ3のバトルに山下選手も追いつき、4台による激しいトップ争いに発展。迎えたGR GTコーナーで山下選手が小林選手をかわすも、最終コーナーを立ち上がり、小林選手はホームストレートで卜部選手の背後にピタリとつける。小林選手は卜部選手のスリップから抜け出すと、2位卜部選手、3位山下選手とのスリーワイドに。フィニッシュライン直前で小林選手が大逆転となる2位でチェッカーを受けた。3位の卜部選手との差は僅かに0.003秒差、3位卜部選手と4位山下選手の差も0.006秒差という、まさに紙一重のフィニッシュとなった。トップ4が0.5秒以内に入る超接戦を制したのは佐々木選手。第1戦に続く連勝を飾った。2位の小林選手は、ファステストラップを記録。終盤まで勝利を狙えるペースを示し、佐々木選手に最後までプレッシャーをかけ続けた。5位には人馬一体ドライビングアカデミーの野尻智紀選手が入った。上位5台が1秒強の中に収まる結果となり、ドライバーの技量が試されるインタープロトシリーズらしい見応えある一戦となった。

佐々木大樹選手 レース後コメント
皆様のおかげで2連勝することができました。ありがとうございます。インタープロトシリーズは本当にバトルが凄くて、最終ラップまで本当にギリギリの勝負。もちろんスリップストリームが効き、車両もワンメイクで凄く差が少ない中で、本当にドライバーのスキルで勝負してるカテゴリーなのでドライバーとしても観客の皆さまにとっても最後まで目が離せない面白いレースだと思います。特にトップカテゴリーで走ってるドライバーたちがこうしてレースをしてるので、もちろん見に来ていただいているファンの皆さまも僕たち走ってる僕たちドライバーとしても、本当にギリギリの勝負をしてるので、そこがインタープロトの魅力であるのかなと思います。SUPER GTやスーパーフォーミュラなどのトップカテゴリーももちろん面白いのですけど、やっぱりこのインタープロトは本当にガチンコで勝負するのが凄く楽しいので、ぜひこういうカテゴリーを今レーシングカートに乗っている皆さんも目指してくれたら嬉しいなと思っています。

昨年のインタープロトシリーズ プロフェッショナルクラス シリーズチャンピオンの卜部和久選手は、第1戦で2位、第2戦で3位と連続表彰台で開幕ラウンドを終えた。

第2戦 最終ラップ最終コーナーを4番手で立ち上がり、スリップストリームから抜け出し大逆転で2位表彰台を獲得した小林利徠斗選手

第1戦3位に続き、第2戦の最終ラップ最終コーナーまで表彰台圏内を走行していた山下健太選手。ホームストレートでの攻防の末、表彰台まで僅か0.006秒差の4位となった。

次回大会は9月5日・6日に富士スピードウェイで開催

次回のインタープロトシリーズは、2026年9月5日(土)〜6日(日)に富士スピードウェイで開催されるRound 3 & 4。開幕大会で第1戦・第2戦を連勝した佐々木大樹選手が、勢いそのままに連勝を伸ばすのか、それともライバル勢が巻き返しを見せるのか。富士スピードウェイの長いストレートで繰り広げられるスリップストリーム合戦、1コーナーでのブレーキング勝負、そして自然吸気エンジンの轟音。開幕大会で見せたトップ争いの激しさは、次回大会でも大きな見どころとなりそうだ。

インタープロトシリーズ Inter Proto Series 公式サイト
https://interprotoseries.jp/

Rd.1-2 予選 中継動画
https://www.youtube.com/watch?v=Wf4SagkS7Fw&t

Rd.1-2 決勝レース中継動画
https://www.youtube.com/watch?v=Q9PQYxIN7QU&t