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Kids com Team KCMG
2025.10.24

KYOJO CUP 第4戦 リザルト

KYOJO CUP 2025シーズン Rd.4 リザルト!!

前戦から約2カ月が経ち、今シーズン2度目となる全日本スーパーフォーミュラ選手権(以降、SF)との併催で、
KYOJO CUP Rd.4が開催されました。
Rd.3時点でドライバーズランキング2位につけていた7号車の翁長実希、初代女王の座を獲得するためには1レースも落とせない状況の中、2度目の優勝を狙っていました。また、Rd.3で自身初の表彰台を獲得した8号車の佐々木藍咲も初優勝を獲得するべく気合十分で臨みました。

SF菅生大会直後にKids com Team KCMGは大切な仲間を突然失い、追悼の意を込め、彼のトレードマークである笑顔のステッカーを作成しました。SF車両には彼がこだわりを持って準備してくれたタイヤの近くに掲出し、同様にKYOJO車両にも彼のステッカーを貼って、共に勝利を目指して最後まで全力で挑みました。

 

Rd.4          Result (富士スピードウェイ)
#7 予選 4位 Sprint 2位 Final(決勝) 4位
#8 予選 2位 Sprint 11位 Final(決勝) 9位
#9 予選19位 Sprint17位 Final(決勝)20位
#10 予選15位 Sprint 13位 Final(決勝)15位

 

Qualifying

Rd.4のフリー走行は全てドライコンディションの下行われ、翁長は全9セッション中5つのセッションでトップタイムを記録した。佐々木も最高位2位と両車共に好調を見せた。
前日までとは打って変わって今シーズンの開幕戦以来2度目のレインコンディションの中予選が行われた。wet宣言が出され全車レインタイヤを装着し、7号車と8号車はピットロードへの侵入が許される開始2分前にピットを後にし、その後8時30分予選スタート。前日まで練習してきたドライとは走り方も違ければ視界も悪い難しい状況だったが、コンディションの変化にすぐに順応し、翁長は計測1周目からトップタイムを記録。佐々木もその後を追うように計測2周目には2番手に浮上。その後、ライバルたちも好タイムを記録する中、10分が経過したところで#38 佐藤選手100Rアウト側で単独スピンから止まり切れずにクラッシュパットに当たってしまう。その影響で赤旗が掲示され全車ピットインを余儀なくされた。この時点で翁長は1’56.752で3番手、佐々木は翁長をコンマ1秒上回1’56.652で2番手につけていた。赤旗中予選時間を記す時計は針を止めることなく進み、残り時間僅か3分でグリーンが掲示され予選再開。延長なしという発表がされたため全車計測1周できればという状況の中、翁長は1’55.628と好タイムを記録し、最後の最後にトップへ躍り出た。しかし、翁長がトップタイムを出した周、100Rではイエローフラッグが出された。その影響でイエロー区間のタイムが抹消となり、最終結果は、赤旗前の佐々木2番手、翁長3番手の記録が採用された。翁長は悔しさの残る予選となったが、佐々木は初めてのフロントロー獲得と悪くない結果で予選を終えた。

Sprint

予選後に迎えたSprintレース。安全を考慮して通常ローリングスタートのところ、3周のセーフティーカー(以降、SC)スタートが採用され、実際のレースは7周になることが事前に通達された。気温19度、路温17度、予選よりも雨量が増す中、SC先導で10周のSprintレースがスタート。ドライバー達はウェービングをしながらそれぞれのリズムでタイヤをできる限り温める。そして迎えた3周目の300RでSCのライトが消灯、トップを走る#86 下野選手の先導に切り替わった。
ペースメーカーの下野選手が13コーナー立ち上がりで加速を始めた時、佐々木は少し出遅れトップとの差を開けてしまう。グリーンフラッグが降られ正式にレースがスタートした4周目。早速TGRコーナーで翁長は後ろを走る佐藤選手に仕掛けられるが何か順位をキープ。両車順位変動のないまま4周目を終えた。5周目、翁長は前を走るチームメイト佐々木に徐々に近づき、13コーナーでインに飛び込み2番手浮上。佐々木も負けじと立ち上がりで抜き返すも、直後のGR GTコーナーで翁長はインラインを選び今度は完全に佐々木をパス。激しいチームメイト同士の戦いは翁長に軍配が上がった。トップに追いつきたい翁長だが、佐々木とのバトルの影響もあり、5周目終了時点で下野選手と約7秒の差が開いてしまう。残り5周、翁長は下野選手を、佐々木は翁長を全力で追う。その後、ライバルたちも悪いコンディションに翻弄される中、翁長も果敢に攻め、最終ラップで意地のファステストラップを記録。しかし、レース全体を通してトップとの差を縮められず、2番手のままチェッカー。一方、佐々木も3番手をキープしていたが、最終ラップの最終コーナーでまさかのギアトラブルに見舞われコースアウト。その後すぐにコースに戻ろうとするもスピン。コースに復帰しチェッカーを受けた時には11番手と最後の最後に大きく順位を落としてしまう。翁長はトップにはなれなかったものの、今シーズン自身4度目の2位表彰台を獲得。しかし、チームは2台とも表彰台に登るチャンスを逃す形でSprintレースの幕が閉じる。

Final(決勝)

結果によってはKYOJO CUP初代女王の座が決まってしまう状況でチャンピオンを獲得するために1レースも落とせない翁長。Sprintレースの挽回をしたい佐々木。両者ともに気合十分でFinalに臨んだ。前日降っていた雨も止み、コース上にウェットパッチが残ってはいるがスリックタイヤでの走行が可能になるまでコースコンディションは回復した。Finalレースも安全を考慮してフォーメーションラップが通常1周のところ2周設けられ、12周のレースがスタート。オープニングラップでは順位変動はなかったものの、2周目のTGRコーナーで佐々木はバートン選手をパス。それと同時に同コーナーで前を走る#53 池島選手がスピンしたため2つポジションを上げ9番手に浮上。一方、翁長は2周目から早速、1’46.223でファステストラップを記録。3周目に下野選手に記録を更新されるも、4周目に翁長はその記録をも更新。しかし、5周目にも下野選手に記録を更新されてしまう。序盤から上位2台が速さを見せつける激戦の中でも翁長は徐々にトップとの差を詰めていた。そんな中、6周目のTGRコーナーで翁長が痛恨のミスから縮めていた差を広げてしまった。気を取り直していきたい翁長だがミスの影響かペースを落としてしまい、7周目のTGRコーナーで3番手まで順位を上げていた#1 斎藤選手に抜かれてしまう。迎えたファイナルラップ。ペースを戻すことが出来ない翁長は、TGRコーナーで#39 富下選手にも抜かれてしまい、表彰台圏内から外れてしまう。佐々木は前を走る#4 平川選手との差を詰め、オーバーテイクを試みるも前に出ることはできず、両車そのままチェッカー。今回の結果から、ドライバーズチャンピオンは最終戦を残しシーズンを通して圧倒的強さを見せた下野選手に決まった。Kids com Team KCMGは、目標としていた初代女王の座を逃してしまっただけでなく、両者ともに大きな課題を残す週末となった。しかし、チームは諦めることなく翁長はシリーズランキング2位を、佐々木は一つでもランキングを上げるべく、一丸となり11月に控える最終戦に挑む。

 

KYOJO - Kids com Team KCMG | KCMG JAPAN 公式サイト

プロフィール Kids com Team KCMG
KCMGは香港を拠点に世界を舞台に戦うモータースポーツサービスグループです。2007年にポール・イップによって設立され、様々なレーシングシリーズでの成功と、業界をリードする自動車部品の開発により、未来のモータースポーツの可能性を広げ、アジア最強のチームとして地域全体のモータースポーツに大きな影響力を持っています。 KCMGの日本での活動として日本トップカテゴリーのフォーミュラレース、全日本スーパーフォーミュラ選手権に今シーズンで16年目の参戦となり、メインパートナーとして強力にサポートして下さっている「Kids com」と共にチーム、ドライバーの両タイトル獲得に向けて戦って参ります。