2025年12月21日(日)東京お台場のシティサーキット東京ベイにて国内最高峰のカートレース 全日本カート選手権 EV部門の最終戦となるRound7、Round8が開催された。
最終戦を残し、チャンピオンの権利を持つのは上位5名のドライバー。ランキングトップはシーズン4勝の三村壮太郎選手(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、2位にシーズン2勝の寺島知毅選手(T2×HIGHSPEED Étoile Racing)、3位 中井陽斗(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)、4位 中井悠斗(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)と中井兄弟が続き、ランキング5位に野澤勇翔(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)と続く。※今回 ランキング2位の寺島選手は都合により欠場
前日夜から降り出した雨がレース当日朝まで残り、路面はフルウェットコンディション。今シーズン初めて導入されることとなったレインタイヤは、性能を落とすことなく従来のレインタイヤから大幅にサステナブル原材料を高めたDUNLOP社が新たに開発したEVカート専用のレインタイヤ。

各車新しいウェットタイヤでの走行マイレージが全くない中行われた1台ずつ僅か2ラップのみのタイムトライアル。ミスが許されない白熱の戦いを制したのは野澤 勇翔選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)、2位に中西 凛音選手(KNC EV Kart Racing Team)、3位に徳岡 大凱選手(PONOS NAKAJIMA RACING EV Kart Team)が入った。
Round 7 野澤 勇翔 選手が嬉しいEV部門初勝利を飾り、三村 壮太郎 選手がシリーズチャンピオンを決める
Round 7予選ヒートは野澤選手が危なげない展開で首位を譲ることなく1位チェッカーでRound 7決勝のポールポジションを決める。2番手に中西選手、3番手には豊島 里空斗選手(T2×HIGHSPEED Étoile Racing)が5番手スタートよりポジションを上げる結果となった。
迎えたRound 7決勝。雨は止み、路面上の水溜まりは無くなったものの全体的に路面は濡れた状態。多くのドライバーがレインタイヤを装着する中、後方スタートの3台がスリックタイヤを選択。
ホールショットを奪ったのは野澤選手。3番手スタートの豊島選手、4番手スタートの中井 陽斗選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)がそれぞれスタートで1つ順位を上げ、2番手スタートだった中西選手はポジションをドロップ。トップ3は等間隔でラップを刻む中、後方からドライタイヤで巻き返しを狙った3台は濡れた路面コンディションの改善が進まず、レース5周で周回遅れとなり青地、赤バッテンのフラッグによりレースから除外となってしまった。レース最終盤、中井 陽斗選手、中井 悠斗選手による中井兄弟による激しい3番手争いが繰り広げられる。再三、弟 悠斗選手がオーバーテイクを試みるも完全なオーバーテイクには至らず。両者狭いコース内で激しくもクリーンなバトルを繰り広げるも3番手争いは兄 陽斗選手が制した。優勝は野澤選手で嬉しいEV部門初優勝、2位にはこちらも初表彰台となる豊島選手が入った。またRound 7の結果をもって、三村 壮太郎 選手が今シーズンの全日本カート選手権EV部門 シリーズチャンピオンを確定させた。

Round.7 優勝 野澤 勇翔選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)
野澤選手 レース後コメント「今シーズンは自信をもって挑んだものの苦しんでいたので勝つことができ、とても嬉しいです。第8戦も絶対勝ちます。」

2位に入った豊島 里空斗選手(T2×HIGHSPEED Étoile Racing)

3位となった中井陽斗選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)

Round 8 野澤 勇翔 選手が連勝でシリーズを締め括る
午後から行われたRound 8 予選は路面が多少湿っているもののドライパッチも見え、各車ドライタイヤを選択。ここでもポールポジションスタートの野澤選手が危なげない走りでRound 8決勝のポールポジションを決め、2番手には3番手スタートからポジションをあげた徳岡選手、3番手には6番グリッドスタートから大幅に順位を上げた中井 悠斗選手が入った。
迎えたRound 8決勝、スタート直前に雨が降り出し徐々に雨粒が増える展開。慌ただしく各車ウェットタイヤへと交換。25周の決勝レース。ホールショットを奪ったのは野澤選手。2番手 徳岡選手、3番手 中井 悠斗選手のオーダーでレースが進んでいく。レース中盤、野澤選手は2位以下を大きく離す独走となる中、2番手を走る徳岡選手にペースが良い中井 悠斗選手が徐々にギャップを詰め、オーバーテイク。3番手にドロップした徳岡選手はペースが上がらず、三村選手が徳岡選手をオーバーテイクし3番手に浮上。その後方には中井 陽斗選手が三村選手との間合いを徐々に詰める展開に。22周目の2コーナーで中井 陽斗選手が3番手に浮上。レースは野澤選手が制し、2連勝で今シーズンを締め括った。2位に中井 悠斗選手、3位に中井 陽斗選手という結果になった。

Round.8 優勝 野澤 勇翔選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)
野澤選手 レース後コメント「次戦も勝つと宣言していたので勝利できて嬉しい。シーズンの最後に1年間やってきたことの歯車が噛み合って結果に繋がった。体力的な辛さもありましたが、皆さんのご声援で踏ん張ることができ感謝しています」

2位に入った中井 悠斗選手(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
中井 悠斗選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ
https://www.racing-driver.jp/yuto-nakai/

3位となった中井 陽斗選手(REALIZE KONDO EV Kart Racing Team)

2大会とも後方から予選ヒートを戦う苦しい展開となった岡澤選手だったがRound8では上位でバトルを繰り広げた岡澤 圭吾 選手
岡澤 圭吾 選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ
https://www.racing-driver.jp/keigo-okazawa/

シリーズチャンピオンを決めた三村 壮太郎選手(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)

三村選手コメント「2007年の全日本カート選手権参戦開始以来、シリーズチャンピオン争いも経験しましたが最終戦で落としてしまっていたりと、ここまでのレースキャリアは大変でしたが初めてカートの最高峰カテゴリーでチャンピオンを獲得することがとても嬉しいです。」
三村 壮太郎選手 RACING-DRIVER.JP公式ページ
https://www.racing-driver.jp/sotaro-mimura/

2026年もシティサーキット東京ベイにて全4大会8レースが開催される国内最高峰のカートレース 全日本カート選手権 EV部門。東京お台場で開催される都市型レースということで大会を増すごとに注目度が増し、多くのギャラリーやレース関係者が訪れ、大いに盛り上がった本大会。シリーズチャンピオンにはフォーミュラレース FIA-F4選手権へのスカラシップが進呈されるなどステップアップを夢見る若手ドライバーからベテランドライバーまで実力者による熱い戦いが繰り広げられるレース。来年度のドライバーオーディションを勝ち抜き出場するドライバーは一体誰になるのか。来年の戦いが待ちきれない。
全日本カート選手権EV部門 公式ホームページ
https://kart-ev-div.city-kart.jp/
全日本カート選手権EV部門 レース映像
https://www.youtube.com/watch?v=A-398Z_tshs
シティサーキット東京ベイ
https://city-circuit.com/
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