2025年7月19日、20日女性だけのレースシリーズ KYOJO CUP RD.2が開催された。Round.1ではフォーミュラでの多彩な経験そして実績をもつ下野璃央選手(Dr.Dry with Team IMPUL KC-MG01)が他を圧倒する形で制したが、約2ヶ月を経て勢力図にどのような変化が起きるか注目が集まった。会場となった富士スピードウェイは両日とも朝から快晴、週末を通してドライコンディションで行われ、スーパーフォーミュラとの併催とあり金曜〜日曜の総観客数は53,400人と多くのレースファンが会場へ駆けつけた。ピットウォークではKYOJOドライバーにも多くのファンがサインや撮影を求めるなど、年々KYOJO CUPの人気や盛り上がりを象徴する大会となった。
SPRINT
19日朝に行なわれた公式予選でトップタイムを記録したのは昨年のKYOJO CUPチャンピオンの斎藤愛未選手(BigBoss W TOM’S KYOJO with AIWIN KC-MG01)。開幕ラウンドでは上位での争いは叶わなかったがRound.2に向けアジャストし、事前のプラクティスでもトップタイムを記録するなど速さを見せていた。
迎えたSPRINT。ローリングスタートからいきなり2番手の下野選手が斎藤選手をオーバーテイクし、トップへ浮上。後方では、翁長実希(Kids com KDDP KC-MG01)選手とバートン・ハナ選手(BigBoss W TOM'S KYOJO KC-MG01)による3位争いが展開され、翁長選手は2周目に3位に浮上。一方、2番手にドロップした斎藤選手は下野選手を追い4周目のホームストレートで斎藤選手が下野選手を抜き、トップへ浮上する。その間に斎藤選手・下野選手のバトルの背後から翁長選手がハイペースで2台に接近し、5周目のホームストレートで翁長選手が下野選手をオーバーテイクし、2番手に浮上する。レース終盤、翁長選手が斎藤選手へ迫るも斎藤選手も譲らずチェッカー。1位 斎藤選手、2位 翁長選手 3位 下野選手という結果になった。
©️KYOJO CUP
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SPRINT 優勝 斎藤愛未 選手 レース後 コメント
「途中順位を落としたが後半のペースには自信があったので落ち着いていけば大丈夫だと思っていた。勝てたことは嬉しいが肝心なのは決勝。1番を目指すのみ。頑張ります!!」
Final
翌20日に行なわれた第2戦。スタートから接触によりセーフティーカー(SC)が導入。SC明けの4周目、リスタートで斎藤選手の背後からスリップストリームを使い、2番手の翁長選手が1コーナーで斎藤選手をオーバーテイク。その後は終始、翁長選手がレースをリードするが斎藤選手がファステストラップを刻みギャップを縮め、トップ争いは事実上、翁長選手・斎藤選手の2台に絞られた。斎藤選手に反応するように翁長選手もファステストを奪い返す1秒未満の痺れる展開が続くが順位は変わらず、そのまま決着。翁長選手が見事今シーズン初勝利。2位に斎藤選手、3位に下野選手という結果になった。
©️KYOJO CUP ©️KYOJO CUP
Round2.レース後 コメント
優勝 翁長実希 選手
「待ちに待った優勝を果たせて本当に嬉しい。レース中ミスはあったが焦らずに自分のやるべきことを分析して僅かなチャンスを活かして勝利することができた。リスタートで先頭に立った後はメンタル、そしてすぐ背後に斎藤選手が迫るプレッシャーとの闘いで後半は手足が石のように硬くなってきたが、無事にチェッカーを受けれてよかった。」
2位 斎藤愛未 選手
「悔しい2位だが反省点も沢山あり、まだまだ伸び代があると思っている。レースの展開にアジャストしきれなかった点も課題。次戦に向け、時間があるのでは次はぶっち切りで勝ちたい。」
3位 下野璃央 選手
「スタートから上位2台の攻防を見ながら仕掛けていく計画だったが、昨日同様トップとラップタイムに差があり勝負ができずすごく悔しい結果になった。不調の原因を見つけ、改善し次戦は勝利を目指したい。」
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レース後に行なわれたTOP3の記者会見では、翁長選手から選手を代表し「両サイドの斎藤選手、下野選手が悔しい気持ちなのは私もとってもわかるし、私自身も27歳と年齢を重ねる中でも今でも悔しい気持ちで涙がいっぱい出ることもあるし、何よりこんなに夢中になって取り組めることがあり、それを応援してくれる方が沢山いる。悔しい気持ちもしんどい気持ちもこうして一緒にレースをする戦友の皆と一緒に共有することができる。それがとても心強く一人ではないんだと思える大切な存在です。もっと良いレースができるようにこのメンバーでやっていきたい。」と熱いメッセージを残した。
次戦(Round.3)は8月16日(土)・17日(日) 富士スピードウェイにて開催。シーズン折り返しそして、シリーズポイントでは翁長選手、下野選手が同ポイントで首位。 20点差でディフェンディングチャンピオンの斎藤選手が追う展開に。白熱の戦いをぜひ、現地で観戦下さい!!
KYOJO CUPオフィシャルサイト
https://kyojocup.jp/
Round2. Sprint レース動画
https://www.youtube.com/live/4ffHSbWUzqU
Round2. Final レース動画
https://www.youtube.com/live/uv526sQWooA